日経平均が最高値の1989年はどんな年だったのか 「喪が明けた感覚」など2024年と「3つの共通点」

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ここから先はお馴染みの競馬コーナーだ。18日の日曜日は、東京競馬場で今年最初のG1レース、フェブラリーステークス(第11レース、距離1600メートル、ダートコ-ス)が行われる。

さあ、腕が鳴るぜ、と言いたいところながら、ダートで最強と目されるレモンポップとウシュバテソーロが出ない。そりゃそうだ。2月24日には中東で「サウジカップ」というダートの超高額レースが開かれるんだもん。なにしろ昨年のサウジカップを制したパンサラッサは、1着1000万ドル(当時のレートで13億円、今なら15億円!)の賞金をゲットしている。有力馬はそっちに行きますわなあ。

それだけではなくて、このフェブラリーステークスの前哨戦と目される根岸ステークス(G3)を勝ったエンペラーワケア、東海ステークス(G2)を勝ったウィリアムバローズも出走回避である。いろいろご事情はおありのようだが、2月にダート馬最強決定戦、という路線自体がだんだん難しくなってきているのではないか。

フェブラリーSはあの馬で勝負!今後は6月開催を提案

いっそのこと、当レースは6月初旬に引っ越しすることにして、安田記念(G1)と同じ日に開催してはどうだろう。

2つのG1レースを同日に行い、名前は「アジアマイルチャンピオンシップ・ターフ」(旧安田記念)と「アジアマイルチャンピオンシップ・ダート」(旧フェブラリーステークス)とする。

さすれば2月のサウジカップや3月のドバイワールドカップに参戦した世界の有力馬が、「次は6月の東京・府中で会おう」という目標ができる。日本ダービーの翌週、また英国ロイヤル・アスコットの直前に、アジアの競馬の祭典を作ってしまおうというアイデアだ。JRA(日本中央競馬会)の皆さま、いかがでありましょうか。

閑話休題、一流どころが出ないフェブラリーステークスは、ちょっと寂しい顔ぶれではあるが、粒よりの馬が揃っていて予想は悩ましくも面白い。

筆者の狙いはドゥラエレーデ(2枠4番)だ。チャンピオンカップ(G1)と東京大賞典(G1)ではそれぞれ3着であり、このレースにはそれぞれの2着だったウィルソンテソーロも出走するのだが、東京ダート1600メートルは古来、芝コース実績のある馬がよく来る。

これはスタート直後の約80メートルが芝になっていることもあるのだろうが、ここは「芝もダートも」という二刀流に夢を託したい。ドゥラエレーデは2歳G1ホープフルステークス(芝2000メートル)を勝っているし、「ドゥラメンテ産駒は4歳に伸びる」の法則から言っても期待度は大である。

対抗には、昨年このレース2着だったレッドルゼル(7枠13番)を。リピーター現象が多いレースだからね。穴馬はシャンパンカラーとしたい。これまた「芝のG1を勝っている」「4歳のドゥラメンテ産駒」である。あとはウィルソンテソーロ(7枠14番)、オメガギネス(3枠5番)と地方馬代表のイグナイター(1枠1番)までを押さえよう。

*次回の筆者は小幡績・慶應義塾大学院教授の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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