トランプ氏再選なら過激な「アメリカ第一主義」に 甘利氏「経験値を持つ安倍チームで構えよ」

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甘利氏:政策的な対応の前に、トランプさんが(大統領に)なった時に、G7(主要7カ国)が抱える、考えているリスクが2つある。最初の4年は次の選挙を考えると、それがかなり制御に働く。もし今回再選したら、それから先選挙はなく、選挙を気にしないから、縦横無尽に自分の思い通りのことをやるという力がより働く。それが一つ。前回のときには、それでもトランプさんをうまくなだめて誘導して「これがドナルド、あなたにとってもプラスだよ」と誘導できて、G7と結べる政治家がいた。それは安倍さんしかできない。この人がいないということが西側にとってどれくらいの大きなダメージかというのをこれから考えなくてはならないね。

G7とトランプ氏を結ぶには安倍チームが必要

橋下氏:日本だけではなく、G7の中にもういないということがマイナスなのか。

甘利氏:そうだ。その経験値を持っている安倍スタッフ、安倍チームがある。その安倍チームを首相官邸のスタッフに(加え、)しっかりと構えることが今考えられる一番の策かなと思う。

松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):アメリカ議会ではすでにウクライナ支援をどうするかで、与野党で一旦合意したものがトランプ前大統領の発言一つでひっくり返り、いま大混乱に陥っている。支援が止まるのではないか、ということも言われている。仮にトランプ前大統領が本当にホワイトハウスに返り咲いた場合、では、どういう陣営で臨むのか。一期目のトランプ政権のメンバーは、マティス元国防長官や、ケリー補佐官、マクマスター補佐官ら軍人を中心にかなり手堅い布陣をしいていた。が、いま、その人たちはすでにもうトランプ氏から離れてしまった。新しいメンバーは、アメリカ第一主義だけに専念して、それを掲げるような過激な人たちばかりではないかとみられている。相当過激な政策に偏っていくのではないか、という見方がある。

前嶋和弘氏(上智大学総合グローバル学部教授):ええ、今のところそう見えられている。先ほど甘利さんが言ったが、一期目は次がある。今度は自分がやりたいことを全部やる。そのための人員をトランプさんは考えている。しかも、もう一つ、アメリカのシンクタンクがこの8年間で大きく変わった。最初はトランプさんに反発していたが、いまトランプさんの大応援団になっている。アメリカ・ファーストをいかに実現するかと。(シンクタンクの)トップだけではなく、下の方も、要するにトランプさんの頭になって、トランプさん以上のことをしたいという人たちがもう手ぐすね引いて待っている。やりたい方にもっていくのだと思う。それを我々は注意しないといけない。

安倍晋三とドナルド・トランプ
(写真:FNNプライムオンライン)
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