災害時ペットと避難するために今準備できること 飼い主に求められるしつけやケア、グッズとは
元日に起きた能登半島地震でも、ペットとともに被災した人が多数にのぼった。発災時には「同行避難」ができたとしても、避難所でさまざまな問題に直面して自宅に戻ったり、車中で過ごしたりする人も後を絶たない。
熊本地震(2016年)の際に問題になった、一緒に避難所で生活する「同伴避難」の困難さは今回もあらわになった。2019年の台風19号の際には犬2匹、ウサギ2匹を飼っていた男性が、自宅でペットとともに多摩川氾濫の犠牲になったこともあった。
ペットの飼い主として、これから起きる大規模災害にどう備えればいいのか、いま一度考えてみたい。
日ごろの準備が欠かせない
「ペットと同行避難をすることは、動物愛護の観点のみならず、飼い主である被災者の心のケアの観点からも重要である」
環境省が2018年3月にまとめた「人とペットの災害対策ガイドライン」に出てくる一節だ。
東日本大震災(2011年)で一部のペットが自宅に取り残され、つながれたまま亡くなったり、放浪して行方がわからなくなったりする悲劇に見舞われた。
こうした事態を受けて環境省は、大規模災害の際には「飼い主とペットが同行避難することが合理的である」とする基本的な考え方に立ち、各種ガイドラインをまとめてきた。