動かなかった日銀。しかし、春の「マイナス金利解除」に向けて着実に歩みを進めており、「解除の後」についても植田総裁は言及した。
市場関係者の大方の予想通りの内容だった。日本銀行は1月22~23日に行った金融政策決定会合で今の大規模な金融緩和政策の維持を決めた。
注目されるマイナス金利解除をはじめ、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)やETF(上場投資信託)の買い入れなど各種措置についても政策修正はなかった。日銀は「2%物価目標の持続的安定的な実現」に向けて現状維持の姿勢を続けるが、マイナス金利解除に向けて歩みも進めている。
コアコアCPIは24、25年度とも1.9%で据え置き
「この先も春期労使交渉の動向を含め、各種のデータや情報を丹念に分析して、賃金と物価の好循環が強まっていくか確認していきたい」
会合後の会見で植田和男総裁は引き続き経済状況を見極めたい姿勢を強くにじませた。金融政策のフォワードガイダンス(先行き指針)も文言が変更されず、マイナス金利解除の時期について言質も与えなかった。政策修正のタイミングが明確に示唆されたとはいえない。
ただ、マイナス金利の解除に向けた動きは着実に見えている。
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