「関西風おでん」食べる人が知らない驚きの歴史 薄味が特徴だが、昔は真っ黒で濃い味だった
私は、関西風の薄味おでんの発祥地が東京である可能性はあると思います。
というのも、現在天ぷら界の主流となっている関西風天ぷらも、東京生まれだからです。
東京と関西風天ぷらの違い
伝統的な東京の天ぷらは、
・ごま油で揚げる
・ころもが茶色く厚い
・濃い醤油味の天つゆで食べる
という特徴がありますが、現在主流の関西風天ぷらは以下のようなものです。
・植物油などの香りの薄い油で揚げる
・白く薄いころも
・薄味の天つゆや塩で食べる
銀座の天ぷら老舗「天國」2代目主人露木米太郎によると、この関西風天ぷらは、関東大震災後東京に進出してきた関西系料理店、あるいは関西料理の流行を取り入れた東京の店が始めたそうです。
大正時代の関西で天ぷらを出していた店といえば、大阪の梅月か天寅ぐらいしか存在しませんでした(野村雄次郎『天麩羅通』)。
これらの少数の店が関西風天ぷらを生み出したという形跡はなく、東京に進出してきた関西系料理店は、どうやら東京において関西風天ぷらを生み出したようなのです。
天ぷらのように、昭和初期の関西料理ブームの影響を受けて、東京において関西風の薄味のおでんが生まれた可能性も、十分にあると思います。
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