令和ロマンで話題「大学お笑い」勢いを増す背景 R-1やキングオブコントでも存在感が高まる
2020年にM-1王者となったマヂカルラブリー・村上は法政大学の「HOS」、ラランドは上智大学の「SCS」(Sophia Comedy Society)、シンクロニシティは中央大学の「落語研究会」出身だ。
直近では、現役東大生と早大生のコンビ・ナユタ(「お笑い工房LUDO」)が昨年のM-1準々決勝に進出し、ベストアマチュア賞を受賞。
また、3回戦で敗退したものの、無尽蔵(東京大学の「落語研究会」)も一定の評価を受けるなど、さらに若い層が厚くなってきた印象が強い。
R-1やキングオブコントでも頭角現わす
そのほかの大会や若手発掘系のバラエティーで頭角を現わした芸人が気づけば大学お笑い出身者だということも少なくない。
『R-1グランプリ』ならサツマカワRPGが「木曜会Z」、ラパルフェ(R-1出場は都留拓也のみ)が「お笑い工房LUDO」。また、『キングオブコント』で存在感を示したハナコ・岡部大、にゃんこスター・アンゴラ村長、『ぐるナイおもしろ荘』(日本テレビ系)でブレークしたひょっこりはんもラパルフェと同じサークル出身だ。
関東のように他大学との交流は少ないようだが、3つの大会『M-1』『キングオブコント』『THE W』で王者を輩出した大阪芸術大学の「落語研究寄席の会」(ミルクボーイ、空気階段・鈴木もぐら、オダウエダ・植田紫帆。ほか、ななまがりも在籍)も注目を浴びた。
『ツギクル芸人グランプリ』では、2022年にストレッチーズ(「お笑い道場O-keis」)、翌2023年にナイチンゲールダンス(中野なかるてぃんが「IOK」、ヤスが日本大学法学部の「落語研究会」)が優勝したことも記憶に新しい。
ここ数年で、なぜ大学お笑い出身者の活躍が目立ってきたのか。その道筋を振り返りながら、現在の状況を整理してみたい。
遡れば、コメディアン・三宅裕司、落語家・立川志の輔、コント赤信号・渡辺正行らを輩出した明治大学の「落語研究会」、山田邦子、オアシズらが在籍した早稲田大学の「早稲田寄席演芸研究会」など、以前から大学サークル出身のお笑いタレントは存在する。
しかし、いわゆる“大学お笑い日本一”を決めるような大会は、1994年に開催された「全国大学対抗お笑い選手権大会」までなかったという。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら