「つまらない男」ゴシップ紙記者が嘆く賴清徳の素顔 4つのエピソードから台湾次期総統に迫る

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賴清徳は常に事物のありがたさを忘れない政治家であり、モラルについても潔癖と言えるレベルだ。

例えば直轄市となったばかりの台南市で市長に当選した際のこと。市長秘書長を務めた王永順は今でも忘れられない事件があるという。

ある時賴清徳が、市役所の課長級以上の役人を呼び出し訓示した。公務員として市民サポートの徹底と汚職の厳禁等の「大義」を伝えた一方、検察官に会議室の一角に入るよう要請したのである。自分が主導する市政では、絶対に汚職等は発生させないという決意の表れだったのだ。

女性コンパニオンを見て一目散に退散

一方で、賴清徳が選挙に出馬した際、ある支持者から地元に影響力のある反社会的勢力に会って、選挙戦を有利に進めるのはどうかと意見があったという。当然ながら賴清徳は即座に断ったのは、上述の話からもわかるだろう。

さらにある支持者が地元の有権者への引き合わせのために、地元開催のパーティーに招いた時の事だ。駐車場で待っていると、遠くの方で賴清徳が大きく手を振り台湾語で「速く帰るぞ、帰るぞ」と、顔も出さずに帰ってしまった。

後でわかったことだが、店には多くの女性コンパニオンも招かれていたようで、遠くでそれに気付いた賴清徳は、一目散に現場から離れたのである。

賴清徳は質実剛健な性格の他に、根は温かく、旧交を忘れない情に厚い人柄でもある。

2016年2月6日、南部高雄市を震央とするマグニチュード6.6の台湾南部地震が発生。台南でも維冠金龍ビルが倒壊する大惨事が起きた。

賴清徳は8日7晩現場に陣取り救助をサポートし、その様子は各メディアで全国に伝えられた。一方で状況が落ち着き人々の関心が薄まってからも、賴清徳は被災者へのサポートと関心を持ち続けていたのだ。

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