台湾次期副総統「戦猫」が見せる穏健な改革路線 さまざまな試練で磨かれた「即戦力」の政治家

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過去8年の民進党政権下で、改革のプロセスは内外で多くの不協和音を呼び起こした。多くの若者が与党の動きが遅いと批判したことも1つである。

しかし台湾の半導体産業が世界から信頼されたのは、台湾の政権が安定的な長期政権だったことも理由の1つだ。仮に政情不安な状況では信頼を得ることが難しい。このような矛盾の中で最適な平衡点を見つけることが何より重要だと考えているのだ。

蕭美琴は多くの選挙戦を戦ってきた百戦錬磨の政治家である。彼女は次のように語る。

「重要なのは私の個人的なスタンスではありません。台湾の成否や人々の期待がかかっているのです」

「完璧ではないが、われわれは優れている」

そして自信満々で、頼清徳とのペアは他の候補との比較で最も経験豊かで即戦力だと自負する。また新しい試みをしてもどこに問題があるのか、どのように社会への打撃とリスクを低減できるか、一番理解しているペアだと言い切る。

「私はずっとwe are not perfect, but we are the best.(私たちは完璧ではない。だが最も優れている)と言ってきました」

今回の選挙戦では、蕭美琴は蔡英文総統から譲られた「古着」をよく着ているという。本誌の取材の日も彼女はクリーム色のスーツで対応したが、これも蔡総統のクローゼットにあったものだ。

「蔡総統は、最近、断捨離中なようで、洋服が全部私のところに来ているのです」。サイズの手直しは必要なかったのか問うと、彼女は笑った。

「見てわかるでしょう。いくつかは蔡総統から直しが必要ないと念押しされたけど、やっぱりちょっと大きい」と、蔡英文総統と依然として親密な関係であることを見せてくれた。

総統選挙で鎧に身を包み、政権からバトンを受け取るにあたって、蕭美琴は己の重責をよく理解している。そして引き続き「戦猫:ファイティングキャット」の精神で、歌いながら一歩一歩進み、将来を切り開くだろう。

台湾『今周刊』
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