2024年は世界で重要な「選挙」が相次いで実施 選挙結果は各国・地域の公共政策を左右する

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【米国】

 Source: Bloomberg

2期目を目指すバイデン大統領は、恐らくトランプ前大統領との再戦を望んでいるが、勝利は容易ではない。起訴されたトランプ氏は有罪となる可能性があるにもかかわらず、世論調査ではバイデン氏をリード。すでに史上最高齢の大統領となっているバイデン氏の81歳という年齢が大きく響いているが、同氏にとって問題の核心は経済だ。

GDP成長率と雇用の伸びは堅調だが、インフレ率はなお高く、実質賃金が伸び悩む。このため、与党・民主党は孤立主義や復讐心に満ちた復活劇を描く77歳のトランプ前大統領に敗れるかもしれないと不信感を抱く。トランプ氏が勝利すれば、ウクライナへの支援打ち切りや輸入関税の引き上げ、さらには北大西洋条約機構(NATO)からの脱退の可能性だけでなく、大規模な国外追放や厳格な国境対策、妊娠中絶の新たな規制もあり得るだろう。

世論調査によれば、米国の人々は別の選択肢があることを望んでいる。このため、第3の候補も出馬を検討しており、トランプ氏に有利に働くと大半のアナリストは考えている。バイデン大統領の望みは至ってシンプルだ。インフレ率が引き続き鈍化し、有権者のムードが良くなり、自身の健康状態が悪化せず、最終的には20年の大統領選で自らの当選の原動力となった「ストップ・トランプ連合」が24年に再結成されることだ。

選挙結果の潜在的影響

トランプ氏が勝利した場合、正しいかどうかは別として、米金融当局に利下げを迫り、その代償としてインフレ率が再加速する恐れがあるとの見方から、インフレスワップや長期債利回りが急上昇する可能性がある。さらに、減税延長が財政赤字を悪化させるとの見通しから、債券自警団が再び登場するかもしれない。

原題:What Worries Investors Most About 12 Global Elections in 2024(抜粋)

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著者:Enda Curran、Jennifer Creery、Chandra Asmara、Abhishek Vishnoi、Joe Mayes、Philip Aldrick、Andrew Atkinson、Josh Wingrove、Anna Wong

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