2024年は世界で重要な「選挙」が相次いで実施 選挙結果は各国・地域の公共政策を左右する

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【台湾】

 Source: Bloomberg

台湾の有権者は1月13日、中国との関係を巡り対照的なビジョンを持つ候補者の中から次期総統を選ぶ。多くの国・地域と同じく、台湾でも豚肉や果物、卵といった基本的な商品を中心に、物価高が消費者の負担になっている。

だが、今回の総統選は、世界経済にとっても広範かつ持続的な意味合いを持つ。中国は台湾を自国の領土の一部と見なし、統一を目指す考えを示している。台湾政府に両岸関係強化の用意があれば、武力行使が不要となり、米中間の潜在的な火種を取り除くことができるかもしれない。しかし、このアプローチは近年、台湾の有権者の間で不評だ。このため、与党・民主進歩党候補の頼清徳氏が勝利すれば、中国の怒りを招く可能性があるほか、冷却化した中台関係はさらに4年続き、中国と西側諸国との摩擦が広がる恐れもある。

選挙結果の潜在的影響

ブルームバーグ・エコノミクスのジェニファー・ウェルチ氏によれば、番狂わせがなければ、総統選の結果が市場を驚かせる公算は小さい。しかし、中国が選挙結果に強い反応を示し、懲罰的な経済措置を強化したり、台湾周辺で大規模な威嚇行動を起こしたりすることがあれば、全てが白紙になる。「このシナリオなら市場全体でリスクオフの反応が見込まれ、台湾株でそれが最も顕著になるだろう」とウェルチ氏は指摘。また、緊張が高まれば台湾ドルも影響が伝わる一つのルートとなる。

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