続々と出店中、オタク女性が集う謎のジムの正体 オタク女性のボディメイク願望に寄り添う

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こうした変化について、SAKU代表は、「アイドル文化によるところが大きいのではないか」と分析する。

「2000年代以降、アイドル業界や声優業界では、会いに行くことができるイベントが定番化したと思います。また、コスプレ文化も広がったことで、人に見られる意識も持つオタクも増えたと思います」

会いに行く機会、見られる機会が増えれば、自分の容姿や服装に気を遣う人も増える。

さらには、「女性オタクに関して言えば、2.5次元ミュージカルやアイドルをテーマにしたコンテンツをきっかけに、実際にライブに出かけるという流れも盛んになりました」とSAKU代表が話すように、アクティブに活動するシーンも増えた。

体を使うシーンが増えているにもかかわらず、そうしたニーズにマッチングするサービスがない。ブルーオーシャンに、クララは見事にはまった。SAKU代表が語る。

インドア派の会員が多い

「クララには、コスプレイヤーが多いと思われがちなのですが、実際に通ってくださっている方は、ごくごく普通にアニメや漫画が好きな方、あるいはマンガや原稿を書いているインドア派の方々も多いんです。ですが、そういう方ほど、肩こりや腰痛、ストレートネックといった深刻な悩みを抱えています。そのため、私たちはボディメイクに加えて、患部の痛みを和らげられるようなケアも行っているんですね」

驚くべきは、食事に関してもオタクならではの観点から、寄り添っている点だ。

「地方に遠征してライブを見に行くと、時間がなくてコンビニの食事で栄養補給をすることが珍しくありません。その場合、少しでもボディメイクにプラスになるコンビニ商品の選び方や食べ方などもお伝えしています。また、行きたいコラボカフェがあるときは楽しんでもらって、前後で食事の調整ができるように指導しています。

オタクって、どうしても“推し”を優先してしまうので、自分のケアを後回しになってしまうんです(笑)。私たちが目指しているのは、可能な限り健康的に“推し活”を行えるようにサポートすることです。しっかり痩せたい方にも、個々にあったトレーニング方法でご案内しています」

運動不足、食生活、姿勢……オタクともなれば、こうした問題に直面する人は少なくないはず。クララは、ボディメイクだけでなく、間接的な悩みも解消できるように伴走するからこそ、多くの支持を集めた。単に、奇抜なアイデアが功を奏したわけではないのだ。

ジム内には、声優の佐藤拓也さん、阿部敦さん、駒田航さん、漫画家の小畑つねちかさんらのサインが飾られている(写真:クララ提供)
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