ユニクロが「暖冬」でも独り勝ちできるカラクリ 激安衣料店から「世界のユニクロ」へ超絶進化

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あくまで主観的な観察事実ですが、2010年代前半の特別コレクションでは、ビッグネームとユニクロがコラボすることで世の中を驚かせた反面、ユニクロで発売された商品は正直、デザインは素晴らしいがなぜこの品質(ないしは素材)で出すのか?と疑問符がつくレベルのコラボ商品が少なくありませんでした。

2010年代後半になってようやく、特別コレクションが品質まで特別なレベルに引き上がったのは、ユニクロに高価格帯が定着したことが寄与したと思われます。今年、品切れになったアニヤ・ハインドマーチのカシミヤハイネックセーターは1万2900円ですが、実は今ではユニクロの定番のカシミヤセーターの価格も1万2900円です。

冒頭、ユニクロのお店である種の変化を感じるかもしれないと申し上げたのはこの点で、感謝祭では限定価格で大きく値下げをする一方で、そもそもの通常価格ではユニクロの商品はかなり高い。ユニクロのプレミアム商品はそれに見合った品質を先に決めて、それに合わせて価格を設定する形に変わってきているのです。

海外ではどう見られているのか

さて、ここまでが皆さんがご存知のユニクロの進化で、言葉で表現すれば第3形態は高機能・ブランド化したユニクロです。価格は手頃ですが以前ほどは安くはない。けれどもいいブランドだと思う消費者が押し寄せる。そしてユニクロ製品を着ている人は別に恥ずかしいとは思わない。そこまで進化をしてきました。

イギリスのユニクロ店舗内。品ぞろえや店舗レイアウトなど日本と大きく変わらない(編集部撮影)

さてここからが第4形態の話です。私を含め消費者の立場でかかわっているとユニクロの進化は第3形態までしか目にすることができません。しかし海外に出かけると、違ったユニクロを目にすることができます。

私は10月に香港に出張をしました。出張の際にはついでに現地のショッピングセンターを回るようにしています。香港でもユニクロは賑わっていました。日本よりも価格が高く感じますが、現地のライバルになるグローバルなアパレルブランドと比較すればかなり安く感じます。

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