富士そば「450円・朝カレーセット」がくれる温もり サラリーマン御用達も、外国人観光客も増加中?

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「朝カレーセット」の最大の悩みどころは、ミニそばと、ミニカレーのどちらに温泉たまごを乗せるかという点でしょう(少なくとも筆者にとっては)。ミニそばの具材は、「かけそば」と同じで、トッピングはねぎとわかめのみでシンプル。カレーもごはんとカレールーにちょこんと福神漬けでシンプル。どちらも温泉たまごトッピングがぴったりな組み合わせです。

たまに無性に食べたくなるノスタルジックな味

ミニそばに温泉たまごを落として、とろりとした黄身と絡めていただきます(筆者撮影)

「名代富士そば」は、生そばを茹でて水で洗ってそばをしめるという、ちょっといいお蕎麦屋さんと同じ手順で提供されます。そばの香りもしっかり残しつつ、しっとりとした食感で、絶妙な食べやすさ。ツルツルとすすれる喉ごしの良いおそばです。

さっと湯通ししてすぐ出せる、手軽なゆで麺やむし麺のなんとなく間延びした食感とは違う、本格的な麺が、カウンターに食券を出して数分で出てくるのは、慌ただしい朝にはありがたい限り。

カレーはお肉なし。昔ながらの中辛のカレールーはホッとする味わい(筆者撮影)

カレーはとろりとした中辛のルーに、具材はにんじんと玉ねぎが入っていました。和風の隠し味もどこかしら感じさせる、食べるとホッとする懐かしさのある普通のカレーです。子どもの頃にプールサイドの売店で食べたような味わいでした。

おそばもカレーも、どちらも特筆すべき凝ったことはしていないのですが、外食ならではのおいしさがあります。家でこれが作れるかというと作れない。「こういう味がたまに無性に食べたくなるんだよなぁ」という懐かしさがあります。

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