息の詰まる職場・職場の閉塞感はどこからやって来るのか?(第1回)--社会や企業を取り巻く“閉塞感”
各階層に広がる“閉塞感”
現在、90年代前半に採用されたバブル入社組は40代前半に差しかかっている。40代前半といえば、ようやく管理職に昇格できるタイミングである。しかし、バブル経済の崩壊、リーマンショックによる金融危機を得て、多くの日本企業は人件費負担の大きい管理職を必要以上に増やさない方針を採っている。その結果、同じバブル入社組でも、厳しい競争を勝ち抜いて管理職に昇格できたグループと、管理職に昇格できず一般社員に甘んじているグループに選別されはじめている。
管理職になれない40代社員が増加したことで、その下の30代後半の社員すなわち就職氷河期世代にとっても、管理職に昇格するハードルは一層厳しくなっている。さらに、30代後半の就職氷河期世代の下には、2006年頃からリーマンショック前までの好況時に大量採用された20代後半の社員たちが控えている。1つ上の世代が自分たちの重しとなっており、組織の至る所で“目詰まり”が起こっているのだ。
年齢を重ねれば、主任、係長、課長、部長と昇格することができた道が突然途絶え、いつまでたって立場も仕事内容も給与も変わらない、という状況が起きているのである。
働くビジネスパーソンの意識
このような背景から今、組織や仕事に希望を見いだせず、やりがいを失っているビジネスパーソンが増えていると想定される。われわれクレイア・コンサルティングでは、リーマンショック後の09年3月に、ビジネスパーソン1000名を対象に、「雇用不安とワークモチベーションに関する意識調査」を実施した。