Netflix日本コンテンツ、世界席巻へ周到な仕掛け 日本トップの坂本和隆氏が語る参入からの8年

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今後、日本のコンテンツでどういうカテゴリーに注力するかなど、優先順位はつけているのですか?

坂本:最初の頃はアニメや実写ドラマでも恋愛エリアとかSFに注力をしていたんですが、今はほぼ全ジャンルになっています。ヒューマンドラマやコメディも入ってきますし、サスペンスも入れていきたいなと思っています。『離婚しようよ』などは、その一つですね。

われわれとしては、各ジャンルでベストインクラスのものを出していきたいという思いがあるので、一つ一つのジャンルを丁寧に検証してプログラミングを重ねていきたいなという思いがあります。

Netflixはどういう会社?

Netflixというと「動画配信サービス」というくくりで捉えてしまっていたのですが、お話を伺っていると、そういう事業ドメインで考えていないですよね。坂本さんはNetflixをどういう会社だと考えているのでしょうか?

坂本:Netflixは、ある意味でやっぱりイノベーションを起こした会社だと思うんですよ。このイノベーションを起こし続けられる会社っていうのは、とても重要だと思うので、Netflixはイノベーションを起こせる環境があり、そのための人材とアイデアを受け入れる、その風土をとてつもなく大切にしていることが最大の強みだと思います。

企業ミッションとして「entertain the world」という、世界をいかに楽しくさせるかというものを掲げているので、コンテンツを通して世界をいかに楽しくさせるか、ということに邁進している会社だと思います。

「世界一楽しい会社」という印象はありますね。「ライバルは?」とよく聞かれるんですけど、変な話、ライバルは食事です。食で1日に3回感動する人もいるので、全然ジャンルが違うんですけど、食というエンターテインメントってめちゃめちゃ強いと思うんですよね。Netflixは余暇の時間をいただく立場なので、そういった感覚を持っていますね。

やっぱり「エンターテインメント」会社なんですね。日本のメディア企業は自分たちを「テレビ局」とか「新聞社」とか「映像制作会社」とか媒体や業態として定義しがちな印象があるんですけど、Netflixの本質がわかった気がします。

徳力 基彦 noteプロデューサー、ブロガー

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とくりき もとひこ / Motohiko Tokuriki

NTTやIT系コンサルティングファーム等を経て、アジャイルメディア・ネットワーク設立時からブロガーの一人として運営に参画。代表取締役社長や取締役CMOを歴任し、現在はアンバサダープログラムのアンバサダーとして、ソーシャルメディアの企業活用についての啓発活動を担当。note株式会社では、noteプロデューサーとして、ビジネスパーソンや企業におけるブログやソーシャルメディアの活用についてのサポートを行っている。
個人でも、日経MJやYahooニュース!個人のコラム連載等、幅広い活動を行っており、著書に「顧客視点の企業戦略」、「アルファブロガー」等がある。

 

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