ぐっすり睡眠が「脳のゴミを掃除する」納得の根拠 ただ寝るだけはNG!なぜ熟睡することが大切?
脳過労状態にある脳の健康を取り戻すために注目されているのが「睡眠」。それも、ただ眠ればいいというのではなく、「ぐっすり眠る」熟睡習慣こそが大切です。
現代社会、脳や身体には何が起こっているのでしょう。
脳過労で睡眠の質が低下し、睡眠で脳をリフレッシュできないことで、睡眠不足に比例してさらに脳過労が進行します。脳過労と睡眠負債は表裏一体なのです。
そして、睡眠の質の低下は、継続的な睡眠不足となって日中のパフォーマンスを低下させ、積み重なった睡眠不足は睡眠負債となって心身の健康を脅かします。
また、高齢化社会と言われる中、コロナ禍などの影響もあって高齢者の生活スタイルが変化してきている点も侮れません。ほかにも、脳過労と睡眠負債のスパイラルで、不定愁訴(ふていしゅうそ)と呼ばれる多様な身体の痛みや不調、不眠、うつなどの症状が起こります。
眠りと心身の健康は関係がある?
ただ、これらの症状は、脳過労や睡眠負債が原因であると気づかないことも少なくないのです。そのため、根本的に改善されることなく、症状が長期化してしまいがちです。
以前から、「眠りが心身の健康と関係があるのでは?」と言われてきました。しかし、なかなかその関係をはっきり実証することは難しかったのです。
ところが最近は、「良い睡眠がとれれば、脳の健康が保たれる」ことについての、具体的な研究結果が多く見られるようになりました。ひと言で言えば、「良い睡眠は脳をメンテナンスする」。つまり、良い睡眠がとれていれば、脳過労は飛躍的に軽減できるということに注目が集まってきています。
普段、規則正しく7時間睡眠をとっている人が、ある夜に限り、何らかの理由で5時間睡眠になってしまったとします。2時間、睡眠が足りなくなってしまいました。ただこれは睡眠不足であって、睡眠負債ではありません。一晩だけの徹夜などもそうです。
しかし、こうした睡眠不足が何日も続き、数日から数週間、睡眠不足が慢性化するようになったとき、それは睡眠負債になります。
睡眠負債は脳過労同様に、もの忘れや心身の不調などを引き起こします。放置するといずれは認知症になるリスクを高めるので、早期の発見・対応が必要です。
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