中国の国有自動車大手の広州汽車集団は8月25日、2023年上半期(1~6月期)の決算を発表した。それによれば、上半期のグループ売上高は2335億3200万元(約4兆6763億円)と前年同期比3.8%減少、純利益は29億6600万元(約594億円)と、同48.4%も落ち込んだ。
純利益がほぼ半減した主因は投資収益の減少だ。広州汽車集団の投資収益のほとんどは、広汽トヨタと広汽ホンダという日本メーカーとの2つの合弁会社が生み出している。
価格競争激化で粗利率が低下
広州汽車集団の説明によれば、2023年上半期は中国市場でメーカー間の価格競争が過熱し、広汽トヨタと広汽ホンダは市場シェアを維持するための販促活動(に伴う値引き)の拡大を迫られた。そのため、製品の粗利率が前年同期に比べて大きく低下したという。
1~6月期の広州汽車集団のグループ販売台数は116万3000台と、前年同期比1.14%の増加を確保した。だが、中国汽車工業協会の統計によれば、中国市場全体の1~6月期の新車販売台数は同9.8%増加しており、見劣りは否めない。
「わが社の販売台数の伸び率が市場全体のパフォーマンスを下回ったのは初めてだ。目下の情勢はかなり厳しい」。広州汽車集団の董事長(会長に相当)を務める曽慶洪氏は、決算説明会でそう危機感を顕わにした。
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