ホンダ新型「N-BOX」販売台数首位、王者の決断 キープコンセプト、使い勝手や質感が高まった

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N-BOXのリヤシート
N-BOXのリヤシート(東洋経済オンライン編集部撮影)

後席にも、もともとN-BOXが持っているさまざまな機能を継承している。まず、広い室内は、ミニバン並みの前後シート間隔を持つことで、大人4名がゆったり着座することが可能だ。また、高い天井により、小さな子どもが立ったままで着替えをすることもできる。さらに2列目シートは、ロングスライドが可能で(2代目で19cmのスライド量、新型は未発表)、前にずらしたぶんだけ荷物の積載スペースを拡大することが可能。加えて、2列目シートの背もたれを足元に収納し、荷室をフラットにできるダイブダウン機能も採用。座面や背もたれをはね上げることで、高さのある荷物も積めるチップアップ機構なども継続装備する。

新型では、それらに加え、後席ショルダールームを55mm拡大することで、居住性を向上。また、後方の左右壁にボックスティッシュや子どもがオモチャを入れたりできる大型のサイドポケットも新設する。先代モデルにも、同箇所にドリンクホルダーはあったが、さほど大きな容量はなかった。その点、新型は、より多くの荷物を置けるようになったことで、後席乗員の利便性も向上している。

新型の荷室・装備(使い勝手)

荷室
自転車の積みやすさも考えられた荷室(東洋経済オンライン編集部撮影)

多くのモデルが採用することで、今や軽スーパーハイトワゴンで必須ともいえる装備が、左右の電動スライドドアだ。小さな子どもや高齢者の乗り降りのサポートのほか、荷物を抱えたまま開閉する際に便利だ。もちろん、新型N-BOXも先代と同様に採用。ドアノブの操作だけでなく、運転席からスイッチひとつで自動開閉できる点も2代目と同様だ。

新型では、さらにスライドドア開口部にある車体側の壁に凹みをつくり、グリップのような形状にした「楽々グリップ」を採用。小さい子どもや高齢者がつかみやすい高さやデザインを採用することで、後席の乗り降りをサポートしている。

また、N-BOXは、従来から荷室開口部が低く(高さ47cm)、天井も高いことで、自転車を積みやすいことにも定評があった。後席を足元に収納する前述のダイブダウン機構を使い、荷室をフラットにすれば、27インチタイヤを履いた比較的大型の自転車でも積載が可能だ。新型では、さらに倒した背もたれの一部をフラット化。積んだ自転車のちょうど後輪がくる部分を平たくすることで、積載した自転車が走行中に安定するような工夫も施している。

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