UUUMが「YouTuberビジネス」でつまずいた真相 潮流の変化追いつけず、「UUUM離れ」じわり加速

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Google合同会社でYouTubeクリエイターエコシステムパートナーシップ統括部長を務めるイネス・チャ氏は「YouTube全体としては、ショートの登場により、それ以外の動画の再生回数が減ったという事実はない」と断言する。

また、YouTube側はショートのアルゴリズムについて、チャンネル登録者数に関係なく動画が再生されるのは事実と認める一方、「(嗜好などに応じて)ユーザーが見たい動画が優先的に表示される仕組み」(イネス氏)と説明する。UUUMが多数抱えるような人気YouTuberほど不利な状況にある、との見方については否定した。

YouTuberの中には、ショートによって若者や海外視聴者をうまく取り込んで成功している例もある。例えば直近では、TikTok出身のクリエイターを中心に、ショートを数多く活用したYouTuberがチャンネル登録者数を急速に伸ばし始めている。UUUMで最多の登録者数(1140万人)を誇るヒカキンの2倍近いチャンネル登録者数を集めるクリエイターもいる。

その意味では、UUUMが苦境に陥った根因は、ショート人気という潮流の変化を機微にとらえたクリエイターの育成・サポートができなかった点にあるとも言えるだろう。

人気YouTuberを囲い込めなくなった理由

そもそもUUUMの苦境は、ショートショック以前から始まっていた。

ヒカキンやはじめしゃちょーなど、かつてはトップYouTuberが次から次へとUUUMに集う状況だったが、近年は同社に所属していないYouTuberの活躍が目立つ。「近年勢いのある”新世代YouTuber”たちの中で、UUUM所属はエスポワール・トライブくらい」。業界関係者はそう分析する。

UUUMの業績推移

UUUMが人気YouTuberの囲い込みに苦戦している要因について、元UUUM専属のYouTuberのおのだまーしー氏は「(UUUMが)報酬に見合ったサポートを提供できていないことが大きいのではないか」と話す。

UUUMはYouTuberとの通常の専属契約において、企業とのタイアップ案件の提案やイベントへの招待、担当社員との定例ミーティングなどのサポートを行っている。これらの対価として、UUUM側は多くの場合、アドセンス収入の20%(YouTube外のタレント活動については25%)を徴収しているとされる。

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