中国新興EV小鵬汽車、「コスパ戦略」に回帰の狙い 「メガキャスティング」で新型車のコスト削減

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中国EV
新型SUV「G6」の発表会は熱気に包まれた(写真は同社ウェブサイトより)

G6の発売を機に、小鵬汽車は主戦場を希望小売価格20万〜30万元(約399万~598万円)の価格帯に戻す。同社は新興メーカーとして市場に参入した当初も、コストパフォーマンスの高さを売り物にしていた。2020年4月に発売した中型セダン「P7」は、希望小売価格が22万9900元(約459万円)からで、一時は月間9000台以上を販売するヒットとなった。

その後、同社は2020年8月にアメリカのナスダック上場を果たし、2021年7月には香港証券取引所に重複上場した。

この時期から、小鵬汽車は製品ラインナップの高級化を志向するようになり、2022年9月にフラッグシップモデルとして高級SUV「G9」を投入。その希望小売価格を30万9900元(約618万円)からに設定した。

失敗を機にリストラ断行

ところが、G9の販売はまったく振るわず、期待を裏切る結果になった。この失敗をきっかけに、小鵬汽車の創業者で董事長(会長に相当)を務める何小鵬氏は社内体制のリストラに着手。複数の経営幹部の権限が縮小され、その一部は退社を余儀なくされた。

本記事は「財新」の提供記事です

「今回(G6に関して)思い切った価格戦略を打ち出したことは、最近の社内体制の変革と大いに関係がある。リストラはまだ第1段階が完了した段階であり、継続して進めていく」。何氏はそう語り、戦略転換の成功に自信を示した。

(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は6月30日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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