ニューヨーク・タイムズ「スポーツ部門廃止」の訳 スポーツ記者らから不満の声も出ている

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アスレチックのスタッフは、タイムズの読者向けにスポーツイベント、選手、リーグに関する報道の大部分を提供することになり、アスレチックの記事は初めてタイムズの紙面に掲載されることになる。タイムズの定期購読者は、タイムズとは運営されているアスレチックへのオンライン版へもアクセスできるようになる。

スポーツデスクのジャーナリストは編集部の役割を担うことになるが、人員削減の予定はない、とカーンとドレイクは述べた。今後はビジネス担当のグループがスポーツ界のマネーと権力を担当し、新たなスポーツ記事はほかのセクションに加えられる。移転は秋までに完了する予定だ。

アスレチックを買収した目的

タイムズがアスレチックを買収したとき、幹部たちはこの買収がより幅広い読者にアピールするのに役立つだろうと述べた。アスレチックは、タイムズのメインニュースサイトのほか、クッキング、ワイヤーカッター製品レビューサービス、ゲームズを含む購読サービスに加えられた。

ビジネスとしてのアスレチックは、まだ黒字化したことがない。今年第1四半期は780万ドルの損失を計上した。しかし、買収当時は100万人強だった有料購読者数は、2023年3月時点で300万人以上に増えている。

昨年11月、タイムズはワシントン・ポスト紙の編集長だったスティーブン・ギンズバーグをアスレチック紙の編集長に指名した。6月、アスレチックは20人近い記者を解雇し、20人以上の記者を新たな仕事に移した。アスレチックの首脳陣は、各スポーツチームに少なくとも1人の担当記者を配置する方針をやめるとした。

アスレチックの記者は、タイムズの記者の多くとは異なり、労働組合に加入していない。編集部を代表する労働組合は10日の声明で、この動きを「組合つぶし」の試みと呼んだ。

アスレチックの買収は、多くの著名なジャーナリストを擁するタイムズのスポーツ部門の将来に疑問を投げかけていた。「スポーツ・オブ・ザ・タイムズ」コラムは、1927年にジョン・キーランが始めたもので、後にロバート・リプサイト、ウィリアム・ローデン、ハーヴェイ・アラトン、セレナ・ロバーツ、ジョージ・ヴェッシー、アイラ・バーコウら著名なライターが加わることになる。

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