運転手不要のバス、自動運転レベル4解禁の行方 ボードリーが導入する新型マイクロバスの試乗
また、ミカは、こうした最新型のセンサーと、より機能が向上したソフトウェアを搭載することで、先述のように、障害物を自動で回避することも可能。回避する範囲は、事前に設定することもできる。
例えば、路肩側にある街路樹の枝や葉が車線側まで伸びていて、そのまま真っ直ぐ走行すると車体にあたってしまうような場合。そうした事前にわかっている障害物を回避するケースでは、センターライン側へどの程度まで車線変更するかなど、回避動作を細かく設定できるのだ。
さらに、降雪や豪雨などの環境下での走行も可能だ。開発時には、オーブテックの拠点があるエストニア共和国の雪道などでのテストも実施し、悪天候時でも安全な走行を行えることを実証済みだという。
なお、新法規下において、自動運転レベル4が可能な車両として認可を得るためには、運行を遠隔監視することも要件のひとつだ(オペレーターが同乗しない場合)。運行中に、運行監視センターなどから、車両の室内や周囲をつねに監視し、危険がある場合は緊急停止などの遠隔操作を行う必要がある。
これについては、前述したボードリーのディスパッチャーを活用することを想定。茨城県境町やHICityなどで実績があるシステムだ。ちなみに、ミカの日本仕様では、製造段階でディスパッチャーに対応した機器やカメラなどを搭載することで、より作動のマッチングを向上させているという。
実際にミカに試乗した印象
以上がミカの概要だが、当日は、実際に乗車し、その乗り味などを体感してみた。数名の報道陣とともに、乗客として室内に入り、シートに座る。全員がシートベルトを締めると、早速出発だ。走行ルートは、あらかじめ作成された高精度3Dマップで設定されているため、オペレーターなどが乗車していなくても、決められた一定の道を自動で走る。
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