クラウンと競合?「408」が映すプジョーの新世界 400万円台からのフランス流クロスオーバー

✎ 1〜 ✎ 54 ✎ 55 ✎ 56 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
クロスオーバーテイストのファストバックモデルとして誕生したプジョー408(写真:Stellantis ジャパン)

プジョー「408」が、2023年7月1日に日本で発売を開始した。ガソリンモデルとプラグインハイブリッド(PHEV)モデルの2本立てで、とりわけ、スタイリッシュなデザインが目をひく。

トヨタ「クラウン クロスオーバー」を彷彿させるクロスオーバースタイルのセダンで、「マーケットでも競合できるモデル」と、ステランティスジャパンの広報担当者は語る。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

全長4700mmのファストバックボディは、たしかに408とクラウン クロスオーバーに共通する。ルーフラインがスッとリア後端まで伸びていくスタイルは、流麗ともいえる。

大きく違うのは、クラウン クロスオーバーがなめらかな面でボディを構成しているのに対して、408はあえてエッジを立てたキャラクターラインが複雑に入っていること。

曲面とエッジを融合させたアーティスティックなデザイン(写真:Stellantis ジャパン)

“プジョーやるな”と感心するのは、そのキャラクターラインの入れ方だ。エッジは立っているものの、白色などの明るい車体色では個性的なフレームレスグリルをもったフロントマスクを除いて、強く目を惹く要素に気がつかない。

でも、イメージカラーの「オブセッション・ブルー」では、光線を複雑に反射するせいで、まったく違った表情を見せてくれるからおもしろい。“凝った造形美”といってもいいぐらいで、フランスでキャリアを築いた彫刻家、ブランクーシ(ルーマニア出身)などを擁立した、同国の面目躍如といったところか。

ライオンの牙をイメージしたポジションランプとフレームレスグリル(GTはボディ色、写真:Stellantis ジャパン)

このあたりのブランディング、プジョーはよくやっていると思う。日本市場でも「2008」をはじめ、「3008」「5008」といったSUVの人気を支えているのは、デザイン戦略によるところも大きいのでは、と私は考えているのだ。

純ガソリン車とPHEVの2本立て

クラウン クロスオーバーとのデザイン比較ついでに、内容も比べてみよう。

クラウンクロス オーバーのパワートレインは、ハイブリッドのみ。従来からの2.5リッターエンジンに加えて、(比較的)新開発の2.4リッターターボ(いいエンジン)を使ったハイブリッドも載せる。

対する408は、(なんと)1.2リッター3気筒ガソリンエンジンと、1.6リッター4気筒を使ったPHEVの2本立てだ。

次ページ「フランスといえば」の乗り心地は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事