コナミの主張判明、「ウマ娘40億円訴訟」の深刻度 パワプロ関連の「育成システム」で特許侵害か

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競合他社も“他人事”ではいられず

「ウマ娘訴訟」に対する業界関係者の受け止め方はさまざまだ。

あるゲーム大手の関係者は「コナミとサイゲームスという著名な2社の係争に驚きはあったが、あくまで今後の訴訟回避に向けた法務の研究材料に過ぎない。結果も出ていない現段階では状況を見守っている」と冷静だ。

一方、中堅ゲーム会社の関係者は「当社でも開発部門と法務部門はリリース前に他社の特許を確認するが、ゲーム開発の投資規模は高騰している分、より確実に訴訟リスクを回避しなくてはならない。今回の訴訟の結果次第では、他社と類似したゲームを開発する際に、より判断基準が保守的になるかもしれない」と懸念を明かす。

ゲーム業界の特許権侵害をめぐっては、2017年に任天堂がコロプラに対して訴訟を提起し、約97億円の損害賠償請求を行ったことがある。2021年にコロプラが和解金33億円を支払うことで決着している。

仮に今回コナミの主張が認められた場合、競合他社からすれば、今後のゲーム開発の自由度に関わってくる。訴訟の展開次第では、ゲーム業界全体に少なからず影響が波及するかもしれない。

森田 宗一郎 東洋経済 記者

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もりた そういちろう / Soichiro Morita

2018年4月、東洋経済新報社入社。ITや広告・マーケティング、アニメ・出版業界を担当。過去の担当特集は「サイバーエージェント ポスト藤田時代の茨道」「マイクロソフト AI革命の深層」「CCC 平成のエンタメ王が陥った窮地」「アニメ 熱狂のカラクリ」「氾濫するPR」など。

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