都会のオアシス、絵に描いたようなおしゃれなカフェ
今回訪れた店舗は、平日の朝10時だというのに客席の半分近くが埋まっていました。50人以上の利用客がいるので、絶えず出入りがある状態ながら、オペレーションが滞ることもなく至極スムーズで、これがこの店ではいつもどおりの朝なのだということを教えてくれます。
和と洋、シンプルとカジュアルを心地よくミックスしたインテリアの店内は居心地も極上。猿田彦珈琲は店舗によって内装の雰囲気が異なるようですが、今回訪れたお店は「ザ・都会の店舗」という印象でした。
スピーカーから流れるのは、ザ・ローリングストーンズの「She's a Rainbow」。重低音が柔らかくリッチなサウンドが、耳に心地よく響き、上質な朝を演出してくれます。
壁一面がガラス張りになった大型窓からは柔らかな光が差し込み、借景に神宮橋と国立代々木競技場を望む、都会のオアシスのような気持ちのよい空間がそこにはありました。
おしゃれっぽい雰囲気のカフェチェーンは数あれど、よく見るとどこかしらに抜きどころがあるもの。しかし「猿田彦珈琲」は店内を隅々まで見回しても、どこもかしこも美学が詰まっています。
一杯500円強のコーヒーを提供するカフェチェーンで、ここまでこだわったコンセプチュアルな店づくりをしているところってほかにあるだろうかと考えてみましたが、思い浮かびませんでした。
コーヒーがおいしいというのは大前提として、ブランディングの巧妙さももちろん素晴らしいのですが、何よりも世界観の構築が抜群で、脳裏に描くおしゃれな都会のカフェのイメージの中に迷い込んだような、そんな気持ちで朝食を食べ終えたのでした。
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