著者は米国屈指のリベラリスト系論客だ。1989年の論文「歴史の終わり?」で一躍名を馳(は)せて以来、『歴史の終わり』『政治の起源』『政治の衰退』『アイデンティティ』などの著書がある。
ソ連崩壊とその後の世界情勢を予言した前掲論文は、耳目を集めた。一方、共産主義勢力減退後の世界を過度に楽観視しているとか、彼の師サミュエル・ハンチントンの『文明の衝突』のほうが9.11後の世界に合致しているなどと批判されることもあった。
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