石油等の輸入途絶で日本人の4分の3は餓死の危機 コメを生産するためにも化石燃料が使われている

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『そのとき、日本は 何人養える?』篠原 信 著
そのとき、日本は何人養える? 食料安全保障から考える社会のしくみ(篠原 信 著/家の光協会/1650円/183ページ)
[著者プロフィル](しのはら・まこと)/京都大学博士(農学)。農業研究者。1995年京都大学卒業。有機質肥料活用型養液栽培および土壌創製技術を開発。「2012年度農林水産研究成果10大トピックス」を受賞。『自分の頭で考えて動く部下の育て方』などの著書がある。

ここ数年の間に、世界は思わぬ形でいくつもの巨大なリスクを突きつけられた。パンデミック、ウクライナ危機、半導体をはじめとする工業製品の不足、石油価格の高騰、物価上昇、台風や干ばつなどの天災──。これらはわれわれがずっと忘れていた、あるいは見て見ぬふりをしてきた事柄だ。

見逃されがちな大問題は、ほかにもある。食料供給の問題はまさに根源的な、しかし軽視されがちなリスクだ。先に挙げた諸問題は、いずれも食料危機に結びつきうる。食料問題は、日本にとってもひとごとではないのだ。

衝撃的な調査結果

本書は、著者が食料問題について調査し、2003年にまとめたリポート「日本は何人養える?」をベースに書かれたものだ。そのリポートで著者はデータを基に、食料や石油の輸入が完全に止まった場合、日本人が何人生き延びられるかをはじき出した。その答えは、わずか3000万人。海外からの物資が断たれた場合、日本人の4分の3ほどは餓死するほかないという衝撃的な結果だ。

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