多くの人が著作権を持つ今、「エセ著作権」に注意 イチャモンや妄想が訴訟につながるケースも

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『過剰権利主張ケーススタディーズVol.1 エセ著作権事件簿』友利 昴 著
過剰権利主張ケーススタディーズVol.1 エセ著作権事件簿 著作権ヤクザ・パクられ妄想・著作権厨・トレパク冤罪(友利 昴 著/パブリブ/2750円/544ページ)
[著者プロフィル]友利 昴(ともり・すばる)/作家。慶応大学環境情報学部卒業。企業で法務・知的財産業務に長く携わる傍ら、著述活動を行う。商標、著作権、商品化権、肖像権等の知的財産権に詳しい。雑誌記事執筆・連載や知的財産権に関するセミナーなども行う。一級知的財産管理技能士。

著作権をめぐる争いと聞くと著作権が侵害された例を思い浮かべがちだが、本書は逆だ。「エセ著作権者」とは、実際には起こっていない著作権侵害を主張したり訴えたりした人々を指し、本書はその事例集だ。誰もが知っている有名事件もある。

内容は、イチャモンや妄想に近いように思われるものから、外野(SNSなど)が騒ぎ出し本人もその気になってしまったもの、著作権への理解が不十分だったもの、訴えた側と訴えられた側との間の出来レースだったものなど、実に多様だ。しかしエセ著作権者として、日本経済新聞社、神戸新聞社、小学館、平等院鳳凰堂、米ウォルト・ディズニー・カンパニー、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、日本将棋連盟といった団体や著作権法の研究者までもが登場するとなると穏やかではない。

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