その一方で、新規ファンの獲得や海外のファンにリーチできる強みも併せ持つ。スポティファイが公開した、22年に海外で聴かれた日本の曲のランキングを見ると、10曲中7曲をアニメ関連が占める。アニメを起点にストリーミングサービスで楽曲を聴き込むファンの行動が見えてくる。
アニメは言語を超える熱量を持つ
ビルボードでアニメチャートを担当する村田麻衣子氏は、アニメは世界で音楽を認知させる強いチャネルと指摘する。「海外ファンはアニメで日本の曲を知っているといえる。アーティストが海外イベントに招待されてライブをすると、現地のファンが日本語で歌うケースも見られる」と語る。アニメは言語を超える熱量を持つようだ。
もちろん、作品を深く理解し、多くのファンの共感も得られる楽曲作りは容易ではない。違和感があれば、ファンの熱量ゆえに批判を向けられることもあるだろう。しかし、今やアニメも音楽も配信を通じて世界へ通じるチャンスが広がっている。今後も両者の関係は一段と深いものになっていくはずだ。
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