アマゾンが配達員の「起業支援」まで踏み込む訳 自社配送の拡大へドライバー確保に“奥の手"

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荷積みはわずか15分程度。「ワントラック」のドライバーは13人中5人が配送未経験者。アプリの活用や仲間とともに学ぶことで、経験者と同レベルの仕事ができるという(撮影:大澤誠)

「おはようございます」。午前8時20分を過ぎるとドライバーたちが続々と出勤する。点呼、アルコール検知器での検査、体温測定を終えると、パソコン画面でこの日の配送ルートをチェック。どのように配達して回るか、シミュレーションを重ねる。

ドライバーたちに声をかけるのはワントラックの目羅(めら)弘司社長。大手宅配会社で約20年間勤めた経験を基に、2021年9月に独立した。現在はアマゾンの配送を軸に事業を展開し、社員4人と13人の契約ドライバーを抱える。

目羅社長は、3月から本格始動したアマゾンの起業家支援プログラムを活用した第1号の経営者。同プログラムでは、物流センターなどのインフラやシステム面を中心にアマゾンの支援を受けながら、ドライバーや車両の台数に合わせた荷物の配送を担当する。主に車両20~40台程度を保有する会社を対象とし、アマゾン以外の仕事も行えるという。

知られざる配達現場の連係プレー

東京都・南砂町駅近くにあるアマゾンの江東デリバリーステーションは、各家庭へ配送する「ラストワンマイル」の拠点。ワントラックは同ステーション内に事務所を構える。

ドライバーは事務所すぐそばのスペースで軽バンに荷物を積み込む。ステーション内で事前に仕分けされているため、作業は約15分で終わる。荷物の個数やサイズをアマゾンのプログラムが判断し、一度で車に積める量に調整されている。

作業を終え、ドライバーたちはステーションを出発。担当する墨田区と江東区の配送に向かう。15時から15時30分までに配送を終え、その後は2回目の配送へ出発。20時から20時半頃に戻るスケジュールだ。目羅社長が重視するのは、届いた荷物をその日のうちに運ぶ配送の品質。事務所の壁には「初日配達完了率99%」「未配率0.07%」などの数字が、誇らしげに貼られている。

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