底抜けに明るい「102歳ばぁば」の爽快な人生哲学 83歳で夫を見送り約20年、毎日を楽しむ習慣
「年寄りになったら受け身になりがち。なんでも用意してもらって、準備してもらって当たり前と思ってしまう。いったい誰の人生ですか、と聞きたいです」
100歳から新聞連載を開始し、大きな話題に
自分と同じ高齢者には、ときどき辛口になってしまうという石井哲代さん。102歳の今も、「さて何をしようか」「何を食べようか」と自分で考え、決めて行動している。
自身と同じく小学校教師だった夫・良英さんと26歳で結婚するが、子どもはいない。83歳で夫を見送ったあと、ひとりで自宅と畑を守っている。
そんな哲代さんに転機が訪れたのは百寿を迎えたとき。地元の中国新聞で、哲代さん自身の暮らしぶりを紹介する連載記事が始まったのだ。
記事は担当記者が驚くほど反響が大きく、「これから先の人生を果敢に楽しみたいと思えるようになりました」という読者からの感想が数多く寄せられたほど。
講演会の依頼も入り、新聞連載が書籍化されたこともあって100歳を超え、多忙な日々が始まった。
自分でできないことは姪や近所の人の手を借り、介護サービスも活用しながら、現在も自らの意思でひとり暮らしを続けている。
「同じ生きるんなら、一生懸命楽しまんと損です」が口癖。その裏には若いときからの“心がけ”があるという。