売り上げも利益もさらけ出す「透明書店」の正体 クラウドSaaSのフリーが異色書店に託した役割

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現在は在庫とレジの情報とAIをひも付けているだけにとどまるが、今後はフリーが提供する統合型プラットフォームの各プロダクトと結び付け、総合的な経営サポートを行うAIサービスへの発展なども考えているという。

透明書店の看板
持続的な経営を実現するため、運営会社単体での黒字化を目指す(写真:フリー)

フリーによれば、今後透明書店をチェーン展開したり、店舗を大型化したりする可能性はそこまでないようだ。ただし、運営会社単体で黒字化を実現し、持続的な経営とすることを重視するという。そのためにも、スモールビジネスならではの近隣とのコミュニケーションなどにより、顧客との密な関係性を構築していくことが重要だ。

「資本的な豊かさよりも、好きなものを持続可能な形でやることに、われわれはスモールビジネスの魅力を感じている。好きなものを自分のビジネスとしてやる良さを伝え、お店を持ったり仕事を始めたりする人たちと新しい何かが生まれる場所になるといい」(岩見氏)

事務管理の効率化から中小企業を支えてきたフリー。これからは自ら小さな書店を営みながら、その試行錯誤の中で新たなサービスが生まれてくるかもしれない。

武山 隼大 東洋経済 記者

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たけやま はやた / Hayata Takeyama

岐阜県出身。東京外国語大学国際社会学部モンゴル語専攻卒。在学中に西モンゴル・ホブド大学に留学。2021年東洋経済新報社に入社し、現在ゲーム・玩具業界を担当。

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