年間50万人が受験する日商簿記の試験では、2級と3級がCBT方式に。フリーランスでも複式簿記の知識は青色申告に使える
お金や物の出入りを記録するのが簿記である。企業の経済活動を計算・整理し、経営成績と財政状態を明らかにする。管理能力を身に付けるためにも必要な知識だ。日本商工会議所が実施する日商簿記検定は、毎年50万人以上が受ける大規模な試験である。
簿記の試験は1級から3級に分かれる。かつては紙と鉛筆で記入する統一試験だったが、2020年から2級と3級にネット試験が導入された(1級は統一試験のみ)。会場のコンピュータ端末で答えを入力する、”CBT(Computer Based Testing)方式”だ。試験後にはすぐ画面上で合否がわかり、デジタル合格証が即時発行されるのも特徴である。
毎年50万人が受験、合格率は3級で30%台
合格率は3級が30%台、2級が20%台だが、1級は10%台で、難易度の高い試験の1つだ。
入り口となる3級では基本的な商業簿記を習得する。経理書類で適切な処理をするため、金融機関で必須としている場合も多い。
次の2級ではより高度な商業簿記や工業簿記を習得する。簡単にいえば、商業簿記は小売業向け、工業簿記は製造業向けと思えばいい。さらに1級では会計学や原価計算を習得。財務分析もできるようになり、勤めている企業でも活躍の場が広がってくる。
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