「岸田首相襲撃事件」1年前の悲劇と何が違ったか エリートSPの適切な動き、見直された警護要則

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木村隆二容疑者
警察官に取り押さえられる木村隆二容疑者(写真:共同通信)

またも衝撃的な事件が起こってしまった。

事件が起きたのは、4月15日午前。岸田文雄総理大臣が応援演説のために和歌山県の雑賀崎漁港を訪れていたところ、演説の直前に筒状の爆発物が投げ込まれた。爆発物からは爆音と白煙が上がり、岸田首相に怪我はなかったが、警察官1人が軽い怪我を負った(その後、集まった地元漁師の男性も軽い怪我を負ったという報道がある)。

爆発物を投げ込んだとして、兵庫県川西市に住む木村隆二容疑者(24歳)がその場で取り押さえられ、威力業務妨害で現行犯逮捕された。その動機は現在取り調べ中だ。

悲劇の教訓が生かされたSPの動き

大惨事には至らなかったものの、昨年7月に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件を思い出させる凶行に、日本中が騒然となった。幸いなことに死者や重傷者が出なかったのは、使用された凶器の威力によるところもあるが、今回、SP (セキュリティポリス)の動きが素晴らしかったことも大いに関係しているだろう。1年前のあの悲劇の教訓が存分に生かされていた。

1年前は奈良県警の失態が大きく取り上げられ、日本の要人警護の未熟さを嘆く声が多くあがっていたが、当時と今回では何が違っていたのだろうか。

容疑者の取り押さえについて、周囲にいた地元漁師の男性の多大な協力によるところなのはもちろんある。この男性の瞬時の判断力や勇敢さは素晴らしかった。そしてそれと同時に、岸田首相の周りにいたSPたちが迅速で適切な動きを見せていた。

映像でわかるのは、爆発物が投げ込まれた瞬間、SPがそれを蹴り飛ばし、同時に携行型防弾盾(カバンの形をした盾)を起動させて、岸田首相を守っていること。首相に身体ごと覆い被さって庇いながら爆発物から遠ざけ、そのまま素早く、首相を現場から離脱させている。

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