鉄道旅行の友「海外の小ホテル」今はこう泊まる 宿へ直接行って「今晩泊まれますか」は過去の話
そういえば、キャッシュレス化が進んだ国のコンビニでも同じような体験をする。ほとんどの人がキャッシュレス決済で、私が現金を出すと、店員は「店長、現金のお客さん」と叫び、店長が現れ、ポケットから金庫の鍵を出して私にお釣りを出すのである。
中国のファストフード店などでも、現金を扱える店員が、主任など責任者に限られていて、現金の客はそのスタッフが対応する。確かにこの方法ならアルバイトを採用したときすぐに、いわば即戦力になる。日本の牛丼チェーン店のような「1万円入ります」などは不要になる。日本は世界一安全な国であるがゆえに、合理化が遅れている部分があるのかもしれない。
ネットやメール受け取り環境も重要
台湾では泊っている宿に戻り、暗証番号で外の扉を開けようとしたのだが、宿の前に日本人の熟年夫婦らしき人が立っていたので気になり「どうされましたか?」と声をかけてみた。すると「この宿を予約しているのに鍵がかかっていて入れない」というので、私がスタッフを呼んだ。
その人たちは予約していたので問題なく泊まれたのだが、宿の人が言うには、常時レセプションに人がいるわけではないので、宿泊の2日前にはメールで玄関の鍵の暗証番号を送っているというのだ。確かに私にも届いている。中に入ってしまえばスタッフが不在でも、インターフォンで呼べる仕組みである。
しかし、その熟年夫婦の場合、自宅のパソコンから予約していて、携帯しているスマートフォンには自宅のパソコン宛のメールは届かず、2日前はすでに旅行中だったことが判明した。
規模の小さな宿の場合、玄関の鍵の暗証番号をメールで送ることは多々あり、頻繁に番号を変えているのか、2日前くらいにメールが届く。暗証番号ではなく、QRコードを送ることもあり、それをかざすと解錠される仕組みもあった。
パソコンとスマートフォンのメールアドレスが別々という人は多いように思うが、ウェブメールなどに統一してパソコン、スマートフォン双方でメールを見られるようにするか、パソコンメールをスマートフォンへ転送しておくなどの処置が必要である。
いったんチェックインすると、鍵やカードキーを渡されるか、暗証番号、あるいはレシートにQRコードがあり、それが鍵となる。なかにはレセプションにQRコードがあり、それをスマートフォンのカメラで撮り、それが鍵になるところもあった。
いずれにしても海外の小規模な宿泊施設は、かなり合理化が進んでいて、そういった流儀に慣れておくことも旅をスムーズにするために必要である。日本ほど安全な国は少なく、セキュリティの意味からも、宿泊客以外が施設内へ立ち入りできないようにしている。
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