鉄道旅行の友「海外の小ホテル」今はこう泊まる 宿へ直接行って「今晩泊まれますか」は過去の話

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筆者はアメリカ、南米、アフリカ、オセアニア、そしてアジアでもできるだけ宿は現地調達にし、不慣れな国では空港や駅の観光案内所を活用した。アメリカでは空港の到着階に空港周辺の宿の案内板とともに、宿直通の無料電話があった。空港周辺にはモーテルがたくさんあり、電話をすると送迎車が20分ほどで迎えに来てくれた。

当時は「宿はその日その日に決めるもの」で、国際列車が大きな駅へ到着すると客引きが大勢いた駅もあった。宿へ直接行く場合のタイミングもあり、早めに確保しようと思い、午前中などに行くと「まだ空きが出るかどうか分からない」と言われた。小さな宿では、予約ということがまずなく、すでに宿泊している人に優先権があるので、誰かがチェックアウトすれば空きができるのである。宿確保にはコツがあったのだ。

グーグルマップでホテルを検索

その点、現代は日本円で数百円の宿でもネット予約でき、便利な時代になった。先日はラオスの古都で観光地のルアンパバーンの宿を(ドミトリー、朝食付き)、1泊410円程で泊まったが、やはりホテル予約サイトで事前予約した。410円では朝食もまともに食べられそうにない価格であるが、意外なほど快適な宿であった。かつては「泊まる際は必ず部屋を見せてもらおう」などと言われたものだが、それはホテル検索サイトの掲載写真に取って代わったのである。

その日その日に宿を決めるにしても、予約方法はネットでということになった。そのほうが料金や設備を容易に比較でき、評判も知ることができる。実際、列車内でこれから向かう都市の宿を、検索サイトから予約することが多くなった。宿側からすれば競争が激しくなったことも間違いないであろう。そういう意味では、宿側も「評判が大切」と認識しており、安いものの清潔さのない宿などは、「絶対泊まりたくない」「野宿よりはまし」などと酷評されてしまうので、そのような宿はかなり減ったように感じる。

概ねは宿の検索サイトを使うが、立地重視なら、ずばりグーグルマップで「ホテル」と検索すると、その場所周辺の宿と値段が表示でき、そこから予約サイトへ行けるので、宿探しは昔に比べて格段に便利になっている。

かつては、香港なら重慶大厦(チョンチンマンション)、バンコクならカオサン通り、シンガポールならベンクーレン通りなどと、安い宿が集まる地域があり、1軒が満室であっても、どこかには泊まれたものである。しかし、ネット予約が普及した現在は、同じ地域に同業者が集まっている必要はなくなったといえ、かつてより場所は点在するようになった。

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