チェルノブイリの放射能汚染はどのくらいの地域に及んでいるのか
1986年に炉心溶融ののち爆発し、史上最悪の原発事故となったチェルノブイリ。いまなお原発周辺地域への立ち入りが禁止されるなど、深刻な放射能汚染をもたらした。
このチェルノブイリ原発事故による放射能汚染地域をまとめた地図を、市民団体の「放射能汚染食品測定室」が公開している。この地図は「市民によるチェルノブイリ事故調査団」が1990年8月、ミンスク(ベラルーシ)の水文気象研究所で入手した資料にもとづいて作成したもの。土壌と結合しやすく半減期が約30年と長期間にわたって環境に影響を与えるセシウム137の汚染地域を示している。
・ダウンロードはこちら(チェルノブイリ汚染マップ5MB.pdf(5857KB)
これによると、1平方キロメートル当たり1キュリーを超える高濃度の汚染地域が、原発から300キロメートル以上の地域まで広がっている。1キュリーは現在の単位では370億ベクレル=3万7000メガベクレル。通常セシウム137が検出されることはなく、日本では、通常の原子力施設の周辺でも多くて1平方キロメートル当たり数千メガベクレル程度。
調査方法が異なるので単純に比較はできないが、1平方キロメートル当たり100メガベクレルの放射線量が、およそ土壌1キログラム当たり1ベクレル(深さ5センチメートル採取の場合)に相当する。
チェルノブイリ事故では極めて広範囲に、高い濃度の放射能汚染があったことがわかる。
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