アメリカで増える「クジラの座礁」意外な真犯人 「貨物船との衝突」を示す証拠が次々と浮上

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スクールバスほどの大きさの生物を浜辺でX線検査することはできないため、調査員は手作業で損傷をチェックする。厚い脂肪の層を引き剥がし、寄生虫や傷、あるいは船舶との衝突を示す打撲跡を探すため、体腔内も調べる。非常に骨の折れる作業で、悪臭もひどい。

「私たちの仕事は、何がクジラを殺しているのかを突き止めることだ」と、ディーンは語った。

2月17日にはボランティアによる別の解剖検査チームが、ニューヨーク市クイーンズ区のロッカウェイで見つかったミンククジラの死骸を調べるために呼ばれた。クジラの脇腹には、スクリューでできた深い傷跡が残っていた。

打ち上げられたクジラの半数以上は、調査員でも明確な死因を特定することができない。ほとんどの場合、腐敗が進みすぎているためだ。感染症が死因とみられる場合でも、壊死した組織で急速にバクテリアが広がり始めるため、感染菌とバクテリアの区別がつかなくなる。

「異常死亡事象」の異常な増加

過去3カ月間で打ち上げられたクジラのうちの16頭がザトウクジラだった。これは、2017年の1年間に漂着したザトウクジラの約半数にあたる。2017年は、ザトウクジラ、セミクジラともに、打ち上げられた死骸の数が最も多かった。

この年、ザトウクジラ、セミクジラ、ミンククジラのすべてで、NOAAが「異常死亡事象」と呼ぶ現象が起こっていることが分かり、連邦政府が死因究明のためのリソースを追加した。

それ以降、これら3種のクジラが少なくとも335頭、東海岸に漂着している。

それでも、NOAA当局者によると、打ち上げられるクジラが短期間で続出しているこの冬は異常だ。

調査員たちは、バレンタインデーの週に打ち上げられた3頭のクジラすべてで、船舶と衝突した証拠を見つけた。

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