米消費者物価が予想上回る前年比6.4%もの上昇 FRB当局者がインフレ抑制に一段の利上げに言及
米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は14日、この日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)統計で根強い物価上昇圧力の兆候が示されたのを受け、インフレ抑制のため一段の利上げの必要性を強調した。ただ、利上げ終了にどの程度近づいているかについては異なる見解を示した。
複数の地区連銀総裁は、インフレが確実に鈍化し続けるために金利を予想より高い水準に引き上げる必要性に言及。
リッチモンド連銀のバーキン総裁はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「インフレが当局の目標を大きく上回る水準にとどまれば、さらなる行動が必要になるかもしれない」とコメントした。
ダラス連銀のローガン総裁はテキサス州のプレーリービューA&M大学でのイベントで「経済見通しの変化に対応するため、あるいは望ましくない緩和状況を相殺するために必要となれば、従来予想よりも長期間の利上げ継続の準備を怠らないようにしなくてはならない」と述べた。
1月の米CPIは前年同月比6.4%上昇と、エコノミスト予想を上回る伸びとなった。FRBは別の指標を基に、インフレ率目標を2%としている。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は緩やかなペースでしか鈍化していないインフレに対応するため、当局は政策金利を5%超の水準に引き上げる必要があるとの認識を示した。
ハーカー総裁はラサール大学での講演後の質疑応答で、「データ次第にならざるを得ない。フェデラルファンド(FF)金利が5%を超えるだろう」とし、5%をどの程度超えるかは今後のデータに大きく左右されると語った。