日経平均株価、3日ぶりに反発 ファストリなどの値がさ株が指数牽引
[東京 30日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発。朝方は下げる場面があったものの先物主導で切り返し、後場に入ると前週末比で一時188円高まで買われた。寄り付き前に発表された2月の鉱工業生産指数速報が市場の事前予想を下回り、輸出株は軟調となった一方、食料品や小売といった内需株は堅調に推移。ファーストリテイリング<9983.T>など値がさ株の上昇が指数をけん引した。
経済産業省が30日発表した2月鉱工業生産指数速報は前月比3.4%低下。ロイターの事前予測調査では1.8%低下となっており、寄り付き後の日経平均は同指数の結果が重しとなった。年度末に差し掛かり積極的な売買が控えられたものの、公的マネーの買い支えを背景とした需給への期待感は継続した。
ファーストリテイリングが前週末比2.66%高、ファナック<6954.T>が1.13%高となり、2銘柄で日経平均を約60円押し上げた。機関投資家による益出し売りに対する警戒などで指数の上値は限られたが、大引けにかけては値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回って推移するなど、総じて底堅い展開となった。
高木証券の勇崎聡・投資情報部長は「前週末の下げで市場のセンチメントが変に下を向いてしまったところがあるが、来期も堅調な企業業績が見込まれている。国内の公的マネーに加え、海外投資家が入ってくるといった需給の良さも変化はみられない」と指摘。一本調子での株高は見込みにくいものの、しっかりとした展開が予想できるとしている。
個別銘柄ではザ・パック<3950.T>が昨年来高値を更新。27日に発表した自社株買いを材料視した。半面、gumi<3903.T>が大幅安。27日、100人程度の希望退職者を募集するとともに一部のブラウザゲーム資産を譲渡することを発表し嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり979銘柄に対し、値下がりが789銘柄、変わらずが106銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 19411.4 +125.77
寄り付き 19295.21
安値/高値 19227.29─19474.07
TOPIX<.TOPX>
終値 1557.77 +4.99
寄り付き 1552.59
安値/高値 1544─1561.2
東証出来高(万株) 210220
東証売買代金(億円) 23981.71
(長田善行)
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