IPO逆風、ソシオネクストの株価上昇が際立つ訳 ユニークな事業モデルへの期待が原動力に

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東京証券取引所プライム市場に昨年上場した半導体関連企業ソシオネクストは株価がこれまでに2倍近くに上昇した。ユニークな事業モデルへの期待から、新規株式公開(IPO)規模が同等あるいはそれ以上の世界の銘柄を上回るパフォーマンスを記録している。

ソシオネクストの株価は昨年10月12日の上場以来、約84%上昇。日本で昨年最大規模となったIPOで768億円を調達した。ブルームバーグのデータによると、東京市場で過去約20年に同規模またはそれ以上の資金を集めた新たな上場銘柄の中でも、3カ月の株価上昇率が最高となった。

IPOは売り出し株数を増やした後、仮条件のレンジ上限での売り出しとなった。金利高やインフレ加速懸念を背景にしたIPOへの世界的に厳しいセンチメントに逆行する動きだ。

ソシオネクストは消費者や自動車、産業分野の顧客向けにカスタマイズしたシステムオンチップ(SoC)を開発する。法人顧客の間では特定用途向け半導体の需要が高まっている。

クイッディティー・アドバイザーズの汎(はん)アジアアナリスト、トラビス・ランディ氏は「半導体は誰もが需要と売上高の見通しを下方修正する中で向こう数カ月は悪い投資先になる。SoCの設計企業は恐らく、そうした企業に対してスイートスポットだ。ただ全く影響を受けないわけではない」とした上で、ソシオネクストは「成長プランを持つSoC企業で、それはかなり大きい」と指摘した。

原題:Rallying Japanese Chip Startup Outshines Recent Big Global IPOs(抜粋)

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著者:Filipe Pacheco

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