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空圧制御機器の王者が狙う「売上高1兆円」の自信 SMC髙田社長「供給面を整えれば達成は可能」

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SMC社長の髙田芳樹氏
髙田芳樹(たかだ・よしき)/SMC 社長。1958年生まれ。82年上智大学法学部 卒業後、三菱商事入社。87年SMC入社、91年米国子会社に出向。2004年米国子会社社長、18年専務・営業本部長を経て、21年4月から現職。(撮影:今井康一)
日本でのシェア65%、海外でのシェアは40%弱。空圧制御機器で世界首位を誇るのがSMCだ。売上高は2017年度から20年度まで5000億円台だったが、旺盛な設備投資需要を受けて21年度に7200億円へと急成長した。創業者の息子で、21年に就任した髙田芳樹社長に、成長戦略を聞いた。

──空圧制御機器とは、そもそもどういう製品ですか。

工場内で物を自動で動かすために使われる。動力源には電気や油圧もあるが、空気圧では軽いものから10トンくらいまでなら大概動かせる。例えば、自動車の溶接時に自動車を位置決めのために押さえるなど、ほとんどの製造業の自動化装置で使われている。

足元の設備投資需要は、22年秋から全体的に弱くなってきている。半導体業界は全体がスローダウンしている。ただ電気自動車では、自動車だけでなく電池の製造ラインにもすごく熱が入っている。

コロナ禍が始まった頃は、呼吸器向けに売れて売上高をキープし、その後は右肩上がりだった。食肉産業では多くの労働者を使っていたが、コロナ禍でソーシャルディスタンスが求められ自動化を迫られるなど、新たな需要も出てきた。今後も自動化の需要は高まる。日本などでは人手が足りず、海外でも泥臭いイメージから若者の製造業離れが起きている。品質面でも、機械のほうが均一な性能を出せる。

供給面を整え、26年度に売上高1兆円目指す

──近年大幅に増収していますが、成長の見通しを教えてください。

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