全7回の特集『コンビニ 再成長への岐路』の第1回。王者セブン‐イレブンを追走するファミリーマートでは、定番商品の改革が軌道に乗り始めている。生え抜きではない経営陣2人がキーマンだ。
「日本で2番目に人気のチキンのお店へようこそ!」
2022年のクリスマス商戦まっただ中、全国のファミリーマートではこんな広告が店頭を賑わせていた。ファミマのCMO(最高マーケティング責任者)である足立光氏による広告だ。広告の効果もあって、チキンの販売数は前年を上回ったという。
足立氏は日本マクドナルド再建の立役者としても知られるプロマーケターだ(詳細は「ファミマが『マック回復の立役者』に託す改革」参照)。2020年10月にCMOへ就任後、目を引く広告を次々と投入し、ファミマの売り上げ増加に大きく貢献してきた。2021年10月、JR山手線渋谷駅に掲示された「そろそろ、NO.1を入れ替えよう。」という、コンビニ首位のセブン-イレブンに挑戦状をたたきつけるかのような広告はとくに有名だ。
新商品から定番商品重視に方針転換
足立氏の就任と軌を一にするように、ファミマの業績は好調に推移している。ファミマはコンビニ業界で店舗数・売上高・日販ともに現在2位につけ、セブンを追走する立場だ。
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