地方創生は大平元首相の田園都市国家に学べ 民主党の玉木議員、「旧来型政策」を斬る
そして地価が高騰している上海より高松の方が地価が安いのですから、その利点を生かして企業誘致も見込めます。東京や大阪を介さなくても、地方が直接にアジアにアクセスすることもできます。これは大きなビジネスチャンスです。
こうしたことを組み合わせることで、地方でも大きく発展していくことは十分可能だと思います。その上で大事なのは教育です。とりわけ語学教育には、より力を入れるべきですね。英語と中国語がペラペラなら、ビジネスで活躍できる範囲がぐっと広がりますよ。そういう日本人が多くなると、日本はきっと元気になります。
四国88カ所を巡る「ツールドシコク」構想
また観光などの面においても、お金をもっているアジアから直接ひきだすことができればと思っています。たとえばツールドフランスを手本に、ツールドシコク(四国)構想はどうでしょうか。四国88か所の道中を自転車で競うというものです。
フランスのツールドフランスは、1903年にル・パリジャンなどの新聞をかかえるアモリ・スポル・オルガニザシオン社によって始められました。2200メートルもの高低差のある3000キロメートル以上の行程を自転車で走り込むという、壮大なレースです。ツールドフランスはオリンピック、ワールドカップに次いで世界で3番目に視聴者が多く、現在では35億人がテレビで鑑賞しています。
しかも1日で終わらず、3週間ほど続きます。選手のみならず、レースを近くで見て楽しみたいという観光客もやってきます。当然宿泊所などが必要になりますし、その他の観光ビジネスも生まれます。
四国の美しい自然は、エコロジカルな自転車レースときっとマッチしますよ。四国88か所の全行程はツールドフランスの半分くらいの距離ですが、1200年かけてお遍路さんたちがつくりあげてきたという文化があります。「健康」と「観光」と「信仰」という要素を組み込みつつ、歴史ある巡礼の旅を世界に発信したい。そうして四国を、ひいては日本をアピールしたいと考えています。
地方創生とはまさに歴史と自然をどう生かすかという地方の智恵です。そこに心が宿ってこそ、初めて実現するものなのです。安倍内閣が目論むように、中央から指令が出て過去の政策を焼き直して作られるものでは決してありえないのです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら