「映画で人生が激変」インドの少年に起きた奇跡 映画「エンドロールのつづき」に見る希望の物語

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映画『エンドロールのつづき』(写真:ALL RIGHTS RESERVED ©2022. CHHELLO SHOW LLP )(東洋経済オンライン読者向けプレミアム試写会への応募はこちら

インドの貧しいチャイ売りの少年が“映画”に恋に落ちる。両親に内緒で映画館に潜り込んだ日々、映写室の窓から彼がつかみとったのは「人生」という物語だった――。

トライベッカ映画祭ほか世界中の映画祭で5つの観客賞を受賞するなど、多くの観客に愛された映画『エンドロールのつづき』が2023年1月20日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほかで全国公開される。海外メディアからは「現代版の『ニュー・シネマ・パラダイス』だ」と称賛の声があがるなど、映画愛に満ちた物語となっている。

物語の舞台は、ガンジーの出身地としても知られる、インド北西部のグジャラート州。この地方の田舎町で両親、妹の4人家族で暮らしていた9歳の少年サマイが本作の主人公となる。

主人公の父親「映画は低俗でいかがわしい」

彼は学校に通うかたわら、父が営むチャイ店の販売を手伝いながら暮らしていた。バラモン階級で厳格な父は、映画を低俗でいかがわしいものとして毛嫌いしていたが、彼が信仰するカーリー神の映画が上映されるとあらば、やむをえない。

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父からは「これが最初で最後だからな」と念を押されながらも、家族4人で街の映画館・ギャラクシー座に映画を観に行くことに。だがこれが彼の人生を変える運命の出会いとなった。

映画館は多くの観客で大にぎわい。思い思いに映画を楽しんでいた。彼らはスクリーンの物語に泣き、笑い、そして中には踊り出す者までいた。そうした映画館の一体感に居心地のよさを感じていたサマイだったが、それと同時に彼を魅了したのが、暗闇の中で、映写室からスクリーンへと伸びる、幻想的なひと筋の光だった。

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