3年休職の社員が目指す「ダイバーシティ」な職場 「インクルージョン」で誰もが活躍する環境へ
3年の休職は長いブランクではあるが、仕事を休むのは病気になった人ばかりではない。出産のタイミングに多くの女性が休みを取るし、男性も育児のため休職する人が増えている。休みを経て戻った人材が活躍できる職場環境づくりは企業にとって喫緊の課題である。また転職をした後に戻ってきた人材など、業務上の実績があり社内人的ネットワークを有する人を受けいれるほうが、新たに中途採用で人を採るよりもコストベネフィットがある場合も多いだろう。自身の経験から、長期休職者が戻りやすい職場環境づくりや受け入れの際のTIPSの言語化を進めていきたいと考えている。
まず、病気・治療を隠すのをやめる
私の場合、復職する前に闘病エッセイを出版しているので、白血病になったことを社内の多くの人が知っている。がん患者さんの支援をライフワークにしたいという意志があることもあり、復職後には社内で治療中の体験談をシェアさせていただくミーティングやがん治療と仕事の両立に関するセミナーを開催させてもらった。こういった活動の狙いの1つは社内で病気治療をしながら仕事をしている人がストレスをためない環境づくりへの貢献だ。
日本企業では「病気になること=弱みを見せること」と認識されているようで、多くの社員がオープンにせずに治療と仕事の両立を行っていると耳にする。人生100年時代と言われて久しいが、今後も在職している最中に病気になる人は増えるだろう。私のように大病をしたことを遠慮なく発言していくことで、現在治療を受けていることが話しやすくなり、周りがより気遣いや配慮しやすい環境がつくれたらと願っている。
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