東洋経済が厳選、「これだけは読んでおくべき」教育関係者にお薦めしたい10冊 2022年がわかる、23年に備える教育トレンド

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何かと忙しい年末年始だが、少しの間でも仕事を離れて、この1年を振り返る、来る2023年に向けて準備をするのにはまたとない機会だ。併せてお勧めしたいのが読書。普段はまとまった時間が取れなくて本を読めないという人にはなおさら、新しい視点を得て来年に生かしてほしい。ここでは今年話題となった本を東洋経済が厳選して紹介する。

デジタル・シティズンシップ プラス(著:坂本旬ほか)

デジタル・シティズンシップ プラス: やってみよう! 創ろう! 善きデジタル市民への学び
『デジタル・シティズンシップ プラス やってみよう! 創ろう! 善きデジタル市民への学び』(大月書店)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

GIGAスクール構想によって小中学校に整備された「1人1台端末」。今年、配布から2年目を迎えて学校間、地域間で活用格差が広がる中、戸惑う学校と保護者のために具体的な授業例と実践のポイントを紹介したのが『デジタル・シティズンシップ プラス やってみよう!創ろう!善きデジタル市民への学び』(著:坂本旬、豊福晋平、今度珠美、林一真、平井聡一郎、芳賀高洋ほか/大月書店)だ。

テクノロジーを味方につけて積極的に発信し、豊かな民主主義を実現するデジタル市民への学びを目指すデジタル・シティズンシップ教育は、従来の情報モラルに代わる教育として広まりつつある。東洋経済が2022年に2回実施したデジタル・シティズンシップをテーマとしたウェビナーも大盛況だったが、次期新学習指導要領に盛り込まれるともいわれており、早い段階で読んでおきたい一冊だ。

教室マルトリートメント(著:川上康則)

教室マルトリートメント
『教室マルトリートメント』(東洋館出版社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

教室マルトリートメントという言葉をご存じだろうか。教室で行われる子どもの心を傷つけるような不適切な指導を示す、著者の川上康則氏の造語だ。

『教室マルトリートメント』(著:川上康則/東洋館出版社)では、教室内で行われる指導のうち、体罰やハラスメントのような違法行為として認識されたものではないけれど、日常的に見られ、子どもたちの心を知らず知らずのうちに傷つけているような「適切でない指導」を取り上げている。

事情を踏まえない頭ごなしの叱責、子どもたちを萎縮させるほどの威圧的・高圧的な指導、さらには褒めるべきときに褒めない、「子どもになめられるから」という理由で笑顔を見せないなど、教室内を重い空気感で包んでしまう指導など、つねに行いたい教師としての自己検証のやり方や教室マルトリートメントに陥らないための予防法などを紹介している。

〈叱る依存〉がとまらない(著:村中直人)

〈叱る依存〉がとまらない
『〈叱る依存〉がとまらない』(紀伊國屋書店)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「叱ること」には依存性があり、叱らずにはいられないのには訳がある。

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