アウディ「Q4 e-tron」乗ってわかったBEVの実力 高級車購買層の間で脚光を浴びる背景を探る
「次のクルマはアウディQ4にしようと思うんだけど、どう思う?」
「クルマはすごくよさそうだけど、いま買いに行っても当分納車されないみたいだよ」
「そうなのか、でも次はEVにしたいんだよね。どうしようかな……」
最近筆者の身の回りでクルマに興味を持っている友人たちの間で繰り広げられている会話である。
「Q4 e-tron」は11月時点で受注2000台突破
今年1月に日本導入が発表されたアウディの新型BEV「Q4 e-tron」は、かなり長いリードタイムを経て10月から一般への納車が始まったが、アウディ ジャパンによれば11月の時点で受注が2000台を超えたとのこと。2021年の日本におけるBEV(内燃機関を持たない純粋な電気自動車)の販売台数は2万1000台あまりであることを考えると、すでに市場にかなりのインパクトを与えていると言ってよさそうだ。
599万円(消費税込み)〜という車両本体価格は決して誰にでも手が届く水準ではないものの、政府や自治体による補助金が期待でき、税金もエネルギー代(もはや燃料代という表現はふさわしくない)も安価であること、電気自動車ならではの走りやサステイナビリティーに対する期待といった要素が高級車購買層の間で脚光を浴びているのだろう。
2026年以降は内燃機関を備えた新型車を発表せず、2033年以降は内燃エンジンの生産を段階的に廃止する、と表明したアウディは、電動化に対していわば背水の陣で挑んでいる。その表れの1つが日本市場における「プレミアム チャージング アライアンス(PCA)」の構築だろう。
ユーザーが90kWレベル以上の急速充電器を利用できる機会をできるだけ増やせるよう、同じVWグループのフォルクスワーゲンおよびポルシェと手を組んで、各ディーラーの充電設備を共有する取り組みを開始したのだ。これにより11月末の時点で、全国合計約210のディーラーにおいて急速充電器の相互利用が可能になった。
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