ヒロック直伝、「どんな力を育てたいのか」で変わる最適な探究学習の形 テーマ、コンセプトから始まる探究学習の実践

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「テーマ(コンセプト)から始まる探究学習」の中身

ここからは実際に私たちのスクール、ヒロック初等部で行っている探究学習を例に、その目的や押さえるべきポイント、子どもたちの育ちについてご紹介できればと思います。

ヒロック初等部では、大きく2種類の探究学習をカリキュラムの中核に据えています。1つは「テーマ(コンセプト)から始まる探究学習」であり、もう1つは「興味関心(コンピテンシー)から始まる探究学習」です。

私たちヒロック初等部の最上位目標は、子どもたちを中心にした全員の「福利を拡張していく」ことであり、その目標に最も適した学び方がこれらの探究学習だと確信して導入しました。今回は1つ目の「テーマ(コンセプト)から始まる探究学習」の実践についてご紹介します。ぜひ学校やご家庭でも参考にしていただければ幸いです。

ここで言うところの「テーマ」というのは、問いや設定と考えてもらってもよいかもしれません。例えば「食」というテーマを設定した学習では、自分の好きな料理を食材に分解しながら、それらがどのように食卓まで届くかを予想したり、実際にスーパーに行ってみたりしました。そこから「買わなくても作れるんじゃない!?」という話になり、実際に自分で選んだ野菜を水耕栽培で育てて食べてみたりもしました。

「食」をテーマに設定した際は、実際にスーパーに行ったりもしながら学習を進めた

「テーマ(コンセプト)から始まる探究学習」では、大人側が子どもたちに興味を持ってほしいと思っている「食」というテーマを最初に示し、そこからそれぞれの子たちは自分の関心事に引き寄せながら学習を展開していきます。テーマという枠を設定することで、大人側が子どもたちに学んでほしい、経験してほしい、深めてほしいコンテンツに方向づけられることがメリットです。ここで大事になってくるのが「自分で選べる」ということです。

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