キンプリ3人退所、事務所と彼らの埋められない溝 いま、ジャニーズになにが起こっているのか?

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一方、個性派ぞろいという点では、KAT-TUNなどが思い浮かぶ。デビュー当時から「やんちゃ」のイメージも強かったが、そこから生まれる個性の火花のぶつかり合いが他のジャニーズグループとは一線を画す存在感を醸し出し、華々しい成功を収めた。

その後メンバーの脱退が何度かあり、当初の6人から現在は3人で活動を続けているのは知ってのとおりだ。そのなかで、引き続き各自の個性を維持しながら「KAT-TUN」というグループの枠組みへの思い入れも深まっているように映る。紆余曲折のなかで、良きバランスを見出したということなのだろう。

では、King & Princeはどうなのだろうか? 

ジャニーズJr.時代、ジャニー喜多川に6人でのCDデビューを直談判したという有名なエピソードがあるように、彼らの仲の良さはファンのあいだでは知られた事実だろう。実際、SNSの動画などから伝わってくる雰囲気は和やかなもので、グループとしての絆を感じさせることも多い。

その一方で、King & Princeにおいてはソロ活動の活発さが目に付く。先述したように、各メンバーが主演するドラマや映画が短期間のうちに相次いだことなどは端的な証拠だろう。また歌やダンスにしても、各メンバーのパフォーマンス力の高さが光るグループという印象がある。個々のバラエティ対応力も高い。

つまり、King & Princeは、自立した個人の強力な集合体という側面が色濃く感じられる。したがって、大きく分類するならば、個人の比重が高いグループということになるのではないだろうか。

King & PrinceとSMAP、その共通点と違い

そこで、比べてみたくなるのはSMAPである。

SMAPもまた、自立した個人の強力な集合体だった。その意味では、King & Princeと重なるところがある。そしてSMAPにおいては、それぞれの唯一無二の個性とグループであることとのいい意味での緊張関係が強烈なエネルギーとなって、あれだけの実績を残す歴史的なグループに成長したと言えるだろう。

2016年いっぱいでの解散発表も大きな世間の反響を呼んだことは、いうまでもない。解散後、木村拓哉はジャニーズ事務所に残った。中居正広も同様だったが、その後自ら個人事務所を設立し、ジャニーズ事務所も退所した。そして稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人は「新しい地図」としてともに活動している。

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